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アレルギー外来

食物アレルギーについて

食物アレルギーは、アレルギーの原因になる食べ物を食べた時だけでなく、接触や吸入により体内に入った時にも起こります。
食物アレルギーを引き起こすアレルゲン食品として乳児・幼少期は、卵、牛乳、小麦の割合が多くなっています。その他、エビ・かになどの甲殻類、いかやたこなどの軟体類、さばなどの魚介類、バナナやキウイフルーツなどのフルーツ、ナッツ類、そばなどに多い傾向があります。これらのアレルゲン食品は年齢によって割合が異なりますので、年齢と共に原因となる食物は変化していきます。

色々なタイプの食物アレルギー

小学校高学年になると、花粉症を発症し、果物や野菜に交差反応を起こして、果物等をたべると口がかゆくなったり、いがいがしたりという症状の口腔アレルギー症候群を起こす事もあります。また、花粉の時期には、目の周りなどから痒くなる花粉性皮膚炎をおこすこともあります。

食物アレルギーの原因と予後

子供に食物アレルギーが多いのは、消化機能が未熟で、アレルゲンであるタンパク質をアミノ酸まで分解して吸収することが出来ないのも一つの原因です。しかし、成長するにしたがって、消化吸収機能が発達すると、食べられるようになる可能性があります。
卵・乳・小麦などは入学前に9割程度は食べられる(耐性化する)ようになると言われています。そば・ナッツ類のアレルギーは、耐性化しにくいアレルギー物質であるといわれています。これらのアレルギー物質は、症状が重篤になる傾向があり、緊急時に備えてエピペンを処方する事もあります。また、幼児期後半以降(成人も含む)に発症した食物アレルギーは治りにくいとされています。

アレルギー検査について

初診の患者さんには、アレルギーの原因の検索、現在の状態の把握のため、血液検査を行います。血液検査は食物アレルギーの場合は6ヶ月ごとにチェックして食物負荷試験の参考とし、花粉症、ダニアレルギーなどの環境抗原の場合は、1~2年ごとに検査をします。
1歳未満の乳児では、IgE抗体(アレルゲンが体内に入ると作られるタンパク質の一種)が血液中にまだ検出されない場合があるので、食物・環境アレルゲンエキスを用いた皮膚プリックテストからはじめます。

1. 血液検査

食物、動物、花粉、カビなどの特異的IgE抗体、好酸球、TARC(皮膚のかゆみ成分の測定)
*原因と思われるアレルゲンを13種類まで選びます。結果は5-7日程度必要です。

2. 皮膚アレルギー検査

  • 食物、花粉等 : プリックテスト
  • 抗生剤、薬品 : 皮内テスト
  • 金属、化粧品 : パッチテスト

プリックテスト

プリックテスト

食物や花粉等の実際の皮膚上での反応を調べます。敏感に反応が出るので、特異的IgE抗体は無いが、症状のみ有る場合にも有用です。牛乳アレルギーの小学生のお子さんの、学校での周りからの接触での反応を調べることもあります。
アレルゲンエキスを腕や背中の健常な皮膚にたらし、針で少し引っかき(プリック)、15分後に腫れ具合を調べます。帰宅後に遅延型の反応が出る場合もあります。即時に結果が判明することと、検査代が安価なため、医療費の高い欧米では、血液検査よりも多用されています。

パッチテスト

パッチテスト

金属アレルギーや、化粧品等の場合、パッチテストを行います。化粧品、金属アレルゲンエキスを皮膚に貼り、48〜72時間後に判定します。歯科金属や、アクセサリーに含まれている金属のアレルギー検索に使用します。金属アレルギーは、掌せきのう胞症の原因となっていることがあります。
原因となっている金属は、歯科の場合はセラミック・レジンに変える、アクセサリーの場合は直接肌につけない、化粧品は他に変えるなどの対策が必要です。
パッチテストエキスをつけている間は、入浴、運動はさけてください。

※注意
・皮膚テストは抗アレルギー薬(風邪薬にも含まれます)を飲んでいると、反応が出ないことがあるので、皮膚テストもご希望の場合はの2日前より服薬中止をして受診してください。検査後の、皮膚のかゆみ、経皮感作(皮膚についたものが原因となるアレルギー)、まれにアナフィラキシーのリスクもあります。
・化粧品、薬品、歯科補綴物等のアレルギー検査をご希望の場合は、原因と思われる品をお持ちください。
・詳細はお電話でご確認ください。

院長より一言

院長

医師の中には”小さな子供に採血をするのが可愛そうだから血液検査、皮膚テストはしないで様子を見ましょう。”という考えの方もおられますが、私はアレルゲンを調べ、原因を探す方がその子供にとって有益だと思いますので、積極的に血液検査、皮膚プリックテストをしております。お子様は採血の時には泣きますが、自分にとって必要な事だと解っているので、それ以降、病院に来たがらなくなると言う心配はありません。保護者が、自分のかゆみを治してくれようと努力している気持ちを受け止めて頑張ってくれるはずです。当院では、保護者と引き離すような事はせず、お母さん、お父さんにも協力してもらって採血を行っています。子供の恐怖感は、この方法でかなり軽減されていると思います。

食物アレルギーとアトピー性皮膚炎の関係について

アトピー性皮膚炎の原因は実はまだ完全には解明されていませんが、一般的には食べ物、ダニ、カビ、乾燥肌が主な原因と考えられています。
1才未満の乳児アトピー性皮膚炎には7割程度、食物アレルギーが関与しているというデータもあります。
食物アレルギーの増加の原因の一つに、皮膚からの経皮感作(皮膚についたものが原因となるアレルギー)が一因となっている可能性があると10年程前からアメリカを発端として報告されています(Gideon lack 2008 JACI)。 つまり、皮膚バリアの弱った肌から、母乳や食べ物に含まれる卵や牛乳成分が侵入して特異的IgEを生成し、食べた時にアレルギー反応を起こすということになります。
食物アレルギーを防ぐためには、皮膚バリアの正常な肌=湿疹やかぶれのない肌の状態にしておくことが必須です。よだれかぶれや、口回りの湿疹を放置しておくと、食物アレルギー発症のリクスファクターになります。
当院の外来では、赤ちゃんの顔面の湿疹に保湿剤だけでなくステロイド剤も使いますが、かならず1週間以内に再診をして、口回りのステロイド剤の塗り方、回数(毎日から一日おきになど)の指導を専門ナースと協力の上、丁寧に行います。これが、食物アレルギーを早く直す重要なポイントになります。

食物アレルギーとアトピー性皮膚炎の関係について

また、日本人の食生活の変化も見逃せません。古来から日本人が多く食べていた穀類(米など)の摂取が減り、油脂や動物性食品が著しく増加しています。また、食品添加物の乱用の影響も注視する必要があります。世界に目を向けると、食生活が変化した国にアレルギーが多い傾向があります。アレルギーを克服するためには、日本人に合った和食中心の生活にしなければなりません。その他、西洋化されて快適になった生活環境によるダニの増加、感染症の減少、極端な清潔志向(衛生仮説)など、様々な環境要因が、アトピー性皮膚炎の増加につながっていると考えられます。

スキンケアについて

アトピー性皮膚炎の患者さんの中には乾燥肌(ドライスキン)である人が多く見られます。乾燥肌とは、皮膚のバリアーが破壊されている状態で、普通の皮膚には刺激にならない程度の汗や日光、ほこり、化粧品、場合によっては、精神的ストレスや疲労でさえ刺激になります。
アトピー性皮膚炎の治療の第一歩として、皮膚を乾燥から守るために、シャワー、石鹸を使った洗浄により皮膚を清潔にした後、保湿薬を塗り、外からの刺激を防ぎます。その場合、石けんは低刺激性でしっかり汚れが落ちるもの(当院オリジナル炭入りソープ)を使用し、泡立てネットで泡立てた後、ごしごしこすらずに手でも泡を揉む様に優しく洗います。ナイロンのボティタオルは絶対に使用してはいけません。液体石けんは洗浄力が強すぎて必要な皮脂まで落としてしまうので、使わないでおきましょう。
お風呂の温度はぬるめにして、湯船にしっかり浸かり免疫力を養いましょう。どうしても入浴が肌に刺激になり痛い、またはかゆい方は、シャワーのみで構いません。
赤ちゃんのおむつかぶれなどは、入浴を頻回(1日2回以上)にすると治る場合も多くあります。おむつの中は高湿度で、カビが発生する最適な状態となっています(私たちがおむつをして耐えられるでしょうか?)。また、夏期はたらいに水を張って、行水をしてあげると良いでしょう。

外来食物負荷試験について

当院での方法

1. 検査前

風邪など体調が悪い時は検査ができませんので、規則正しい生活を心がけてください。当日朝は症状が落ち着いていても、前の晩に咳をしていた場合は、呼吸器症状=アナフィラキシーが出る確率が高くなりますので検査はできません。風邪薬を処方することは可能です。検査の2日前までに抗ヒスタミン剤(アレグラ、アレジオン等)は中止して来てください。喘息予防薬(オノン、キプレス等)、吸入薬は定期で服用、吸入してきてください。基本的に検査前1週間は、除去している食品だけではなく、新しい食材やあまり食べたことがない物は食べないようにしてください。
お肌の状態が良くない場合は、検査の結果に影響が出る場合があるため負荷検査ができません。負荷試験前は、処方された薬をしっかり塗りお肌に湿疹がない状態で来てください。

<持参物>
負荷食物、スプーンやフォーク、スタイ、口ふき、お茶、おやつ(普段食べているもの)、退屈しないようなグッズ

2. 検査当日

朝食は、早めに済ませ消化の良い物にしていただきます。
お腹がいっぱいになると、負荷食物を食べてくれないことがあるので、少なめにしてください。反対に、検査は2時間程度かかりますので、いつも食べているおにぎり等は持って来ていただいて結構です。

9:00-9:30

来院後、検温、聴診等の試験前チェック、現在の家での食事の状況などの問診

9:30頃

予定している食品をこちらで計量し、約15分おきに少しずつ増やしながら2~3回食べていきます。
じんましん等の軽微なアレルギー反応が出た場合は、抗ヒスタミン剤の内服をし、様子をみます。

写真
12:30頃

負荷試験終了
家での負荷量、次回の負荷or増量テストの計画を相談して、お帰りいただきます。

3. 検査後

アレルギー反応には、検査後2~3時間以内に症状が出る即時型反応と6~48時間後に症状が出る遅延型反応があります。
病院でチェックできるのは、即時型反応だけです。帰宅してからも症状に注意しましょう。入浴時等に体に湿疹が出ている場合もありますので、注意深く観察してください。
負荷テストの当日は、運動をすると遅れて反応が出る場合があります。自宅でゆっくりお過ごしください。スイミング等の運動、保育園等はお休みをして保護者の目の届くところで過ごすようにしてください。

2~4週後 : 増量テスト
負荷試験で症状が出なければ、食物負荷試験陰性です。以前は、増量を自宅で行っていましたが、アナフィラキシーなどのリスクがあるため、クリニックにて増量をしています。

※特に症状がなく順調な場合のスケジュールです。症状の出方・強さなどにより変わります。途中で終了することがあります。
負荷試験で、摂食不可となったお子さんも、成長を待って再チャレンジすれば食べられるようになることがあります。6ヶ月ごとに採血をしてその機会を待ちます。
※注意
食物アレルギーのお子さまに、初めて食べるものを与えるときは夜間を避けましょう。

4. 検査のリスクとその反応

負荷試験にて、じんましん、湿疹の悪化だけでなく、咳、呼吸困難、鼻水、くしゃみ、眼のかゆみ、嘔吐、下痢、腹痛などのアレルギー症状のリスクがあります。特に喘息のある方はリスクが高くなります。
重篤なアレルギー症状(咳、呼吸困難、鼻水、くしゃみ、眼のかゆみ、腹痛、血圧低下など)が出た場合は、当院にて点滴、エピネフリンの注射、吸入などをして、入院が必要な場合は救急車を呼ぶ事があります。昨年、他院にて残念な事に、食物負荷試験で不幸な転帰になった方もおられました。負荷試験は、医療側からはお勧めはしますが、リスクを伴う検査ですので、無理に受けることはありません。負荷試験を希望されない場合は、はっきりとお伝えください。
多項目の食品を除去している場合は、ご家庭での希望、血液検査の結果から、除去をしていると栄養的に不利になりそうな卵、牛乳、小麦などの食品から進めていきます。
小学校に入るまでに食べられるようにするのが目標ですので、5歳くらいから積極的に食物負荷試験を行っています。小学生になっても負荷試験は受けられますが、学校をお休みしていただくことになります。

  • 血縁の家族に食物アレルギーの方がいらっしゃる場合はお知らせください。アレルギーは遺伝も関係してきます。
  • 負荷テストの予約は必ずお電話でお願いいたします。ネットでの予約では受け付けておりません。
  • 夏休みは混雑しますので、お早めにご予約ください。

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