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第58回日本アレルギー学会

第58回日本アレルギー学会報告 於東京国際フォーラム
今まで、私の診療を通して感じたことなどを徒然に書いてきましたが、今回はちょっと、まじめな話です。12月に東京にて開催された日本アレルギー学会で発表してきましたのでちょっと私の研究の話も聞いてください。
 京都市にお住まいの小学生のお子さんをもたれている方は、記憶にあるかもしれませんが、2006年に、京都大学小児科の楠先生(現滋賀県小児医療センター)が中心となって、京都市の小中学校に通う学童1万3千人を対象に、食物アレルギーについての問診票を配りました。それには、身長、体重など基本的な身体発育状況、アレルギー疾患の有無、食物アレルギーの除去をどのくらいしていたか。についての質問が細かく書いてあります。その回答を元に、色々な面から分析してみました。
 今回私は、"乳児期(一才まで)食物アレルギー児の学童記における身長、体重"を検討しました。簡単に言うと、"除去食をしていると、栄養が足りなくて発育が遅れるのではないか?"という疑問に答えるためです。結果から言うと、やはり体重は乳児期に除去食をしていると平均より低くなりました。加えて、3歳時点でまだ除去をしていると、身長体重共に低くなると言う事が解りました。しかし、BMI(肥満度)を調べると、食物除去をしていた児は、肥満になりにくく、適正体重に保たれている傾向があると言えます。どうして、このような結果になるのかはよく解りませんが、私が考えるに、食物アレルギーがあると、お母さんも食事に気をつかうようになり、(和食に傾く?)将来的に肥満になりにくい体が作られるのではないか、という結論に達しました。現在お子さんの食物アレルギーで除去をされているご家庭も多いかと思いますが、食物除去もお母さんが大変だという悪い面ばかりでもなく、家中が健康的になったという声もときどき聞かれます。
 このような観点から食物アレルギーを調べた人は、今のところいないらしく、この研究が今のところ世界初!です。3月のワシントンDCで開催される米国アレルギー学会でも発表することになりました。(ごめんなさい、3月は休みが多くなってしまいます!)また次回は、アメリカアレルギー学会からの報告を出来るかと思います。まだまだ寒い日が続きますが、風邪をひかないように予防に心がけてください。余談ですが、インフルエンザの予防接種をしている人の方がアレルギー疾患が少なかったという報告も先日の学会でされていました。ただし、予防接種は100%ではありません。

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